この時期 診断が難しいケースも

伊藤院長のクリニックで、発熱により「新型コロナ」を疑って訪れた患者がいましたが、診断の結果は「熱中症」。
新型コロナウイルスと熱中症は初期症状がほとんど同じなので、一般の方では見分けるのが難しいということです。
また、熱中症を疑って検査したら、「新型コロナウイルス」、さらに「手足口病」にもかかっていたというケースもありました。

伊藤院長:
このケースは珍しく、小さいお子さんたちをお世話するお仕事ということもありました。
小さいお子さんたちは今「手足口病」がものすごく流行っていますし、大人と高齢者は「コロナ」が流行っています。
「熱中症」は全ての世代の人に常に起こりうるリスクですから、こういうケースが増えてくると思います。

恵俊彰:
コロナは何度もかかる方もいるんですか?

伊藤院長:
過去の感染から時間も経っていますし、新しい変異株で非常に感染力が強いので、今まで感染したことがあるという経験則は、あまり通用しないと思います。

「手足口病」も急増

コロナに加えて「手足口病」も流行っています。
「手足口病」は手足や口に発疹ができるウイルス性の感染症です。
▼発熱や喉の痛み
▼約9割が5歳以下の乳幼児
▼飛沫や接触などで感染

感染者数(全国 定点あたり報告数)を見ると、約3000の小児科で6月24日~30日までの1週間に報告された患者数は8.45人。14週連続で増加しています。
また37都道府県で警報レベルの目安である「5」を超えています。

伊藤院長のクリニックでも例年の3倍から4倍増加しています。免疫力が低下した世代の感染もあり、大人が感染する可能性も指摘しています。

「手足口病」子どもの変化をチェック

◆5歳以下は特に注意
◆手足や口の中に発疹ができていないか
◆食事や水分の量は減っていないか

伊藤院長:
これに当てはまるような場合はかなりの確率で手足口病だと思って受診していただいていいと思います。
専用の薬やワクチンはなく、対症療法となります。

コメンテーター 大迫あゆみ:
娘が通っている保育園に、「今これが流行ってます」という掲示がされています。手足口病は5歳以下の子が多いということで、自分で言えない子もいるから、やっぱい親や周りがちゃんと見てあげないとと思いますね。

伊藤院長:
最初は熱だったり、上気道炎の症状があることが結構あります。まず手のひらをよく見て、指の先の本当に一部に淡い発疹などがありますので、指先までよく見てもらうのが大事です。
あと予防としてはお風呂です。いろいろなウイルスが流行っていますから、外で汗をかいて帰ってきたらお風呂入って体を綺麗にすると。寝る前にお風呂に入るのが大事かなと思います。

弁護士 八代英輝:
熱中症、コロナ、手足口病って3つとも「喉の痛み」から発症が始まるような状況なので、自己診断は危険ですね。

伊藤院長:
そうですね。喉のイガイガから始まっていることが多いので、慎重に傾向を見て悪くなっていくようであれば迷わず受診してもらうことが大事だと思います。
熱中症でも喉の粘膜が脆弱になって粘液が減りますから、痛みが出てもおかしくないと思うんですよね。ましてやこの高温多湿の中で、エアコンも効いて冷たい冷気が刺さるように喉が痛いということはあり得ると思います。

(ひるおび 2024年7月15日放送より)