食用の菜種油を会津で長年作り続けてきた江戸時代創業の老舗が、2年前、惜しまれつつもその歴史に幕を下ろしました。「老舗の味を未来につなぎたい」。立ち上がったのは、この菜種油をこよなく愛し、使い続けてきた豆腐店の店主でした。
昔ながらの手作り豆腐を菜種油で香ばしくあげた「厚揚げ」。福島県喜多方市にある「とうふ屋おはら」の、創業当時から続く人気商品です。

とうふ屋おはら 店主・小原直樹さん「すごくおいしい油なんで、油抜きするのがもったいないくらいで、油抜きせずに切って食べるだけでおいしいし、煮物にすると油のうま味が、煮物全体に広がっておいしくなるんですよ」

こう話すのは店主の小原直樹さん(65)。使っているのは天保12年、江戸時代から続く「平出油屋」の菜種油です。
