第5波、第6波における自宅療養死亡者数ゼロ、さらに市内の診療所・クリニックの8割が発熱外来を開設している自治体があります。医療現場がひっ迫する中、役所・保健所・医師会・病院が一丸となってコロナと戦う八王子市の取り組みを取材しました。

■感染者 若者から重症化リスクの高い高齢者へ移行 

8月10日のモニタリング会議にて、東京都医師会の猪口正孝副会長は「若者から遅れて、高齢者の感染が増えている。高齢者は重症化リスクが高く、家庭内など徹底した感染防止対策が重要」と発言しました。

東京都の65歳以上の新規感染者が緩やかに増加しており、8月に入って全体の1割が65歳以上となっています。

東京・北区のクリニックでも、65歳以上の新規感染者数が増加しています。

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
これまで感染者は子どもや20代~30代が中心だったんですが、お盆期間中から高齢者へシフトしてきました。高齢者の中でも、70代後半など後期高齢者の方が増えてきて、非常に危惧しています

経口内服治療薬を開始できるのが発症から5日以内となっているんですけど、それを超えてしまってからやっとこさ受診という人もいて、何とかトリアージをしてそういう方を早く受診するようにしています。

8月16日の新型コロナの死者数は311人、過去2番目に多い数字となりました。東京都モニタリング会議によりますと、8月2日~8日の間に95人の方がコロナで亡くなっており、そのうち88人が60代以上の方で、9割を占めています。

伊藤院長:
重症化しやすい高齢者は早期発見・治療が大事。一つ一つの病院ではなく、地域全体での繋がりがポイントになってくる。