今回のテーマは…“まぜこぜの社会”を目指して。東ちづるさんが代表を務めるGet in touch
誰も排除しない「まぜこぜの社会」をめざして
俳優の東ちづるさんが代表を務める一般社団法人Get in touch。この団体は、誰も排除しない「まぜこぜの社会」をめざしています。
活動の一環で作られたのが「まつりのあとの あとのまつり〜まぜこぜ一座殺人事件〜」という社会派サスペンス映画です。
出演しているのは、車いすや義足、ダウン症、自閉症、低身長症のダンサー、全盲の歌手や落語家、トランスジェンダーのシンガーソングライター、ドラァグクイーンのタレントなど、様々な特性のあるプロのパフォーマーたちで、文字通り「まぜこぜ」です。
番組では6月16日にLINE CUBE SHIBUYAで開催された、映画の完成披露上映会を取材しました。
上映会は、映画を観て、そのあと作品にも出演したマイノリティーパフォーマーたちの公演という二部構成でした。
この映画には、まぜこぜ一座のパフォーマーが実名で登場します。公演後の楽屋で、東ちづるさんが何者かに殺されてしまったために皆で犯人を推理していく…というサスペンスです。

劇中のセリフより
「あたし、マメさんが犯人でも構わないんだけど多数決がイヤなのよね」
「なんで?」
「便利じゃないですか多数決って?」
「民主的だし」
「多数決なんて民主的じゃないわよ!民主主義って本当は少数の意見も尊重することなのよ。だけど何でも多数決で決めるから、社会がどんどん私たちマイノリティが生きにくい場所になってく。それなのに私たちが多数決で犯人を決めて…」
「ハイハイハイ、もうかずよさんの言い分はわかったから」
映画はそれぞれの特性を活かした推理や弁明が印象的な作品でした。
例えば、身長180センチ以上あるドリアン・ロロブリジーダさんというドラァグクイーンの台詞で思わず笑いがこぼれてしまったのが「大柄なドラァグクイーンの存在感ありまくりのあたしじゃ、こっそり抜け出していくなんて誰かに見られるわよ!」というものです。
自分の特性をポジティブに転換して演じているのも興味深かったです。