“最大勢力”無党派層 約4割が石丸氏支持 蓮舫氏は取り込めず3位転落の原因に
今回、選挙戦を大きく動かした「無党派層」。投票率が12年ぶりに60%を上回った今回、投票に行った人のうち無党派層は5割近くを占め、“最大勢力”となりました。
この無党派層の支持を集めたのが、石丸氏です。SNSを駆使した独自の選挙戦を展開。さらに、計200回以上の街頭演説をこなし、一気に知名度を向上させました。ボランティアの登録は5000人を超え、石丸陣営にとっても“想定外”の盛り上がりを見せたといいます。ただ、石丸氏は「完全無所属」を強調しましたが、陣営には維新などの関係者の姿もあり、選対は様々な団体を含めた“混成部隊”だったものとみられます。

結果として、石丸氏は無党派層の4割の支持を得るなどして、約165万票を獲得。年代別で見ると、30代以下の投票先としては小池氏を上回りました。支持者とともに開票を見守った石丸陣営では、出口調査2位の結果が伝えられると、支持者から大きな拍手が沸き上がりました。選対幹部は「わずか1か月の戦いの中で、これだけの得票をいただいたのはすごいこと。自信と誇りを持てると思う。次の都議選で石丸新党を結成すればかなりの議席が取れるぐらいの手応えがある」と評価しました。
一方、無党派層のうち蓮舫氏を支持した人はわずか2割弱にとどまりました。蓮舫氏が無党派層を取り込めなかったことについて、ある立憲幹部は「無名の石丸氏は評価しようがない。それよりも蓮舫氏への拒否度が高かったとしかいいようがない」と話しています。さらに、マスメディアを活かした選挙戦の展開を狙っていた蓮舫氏陣営としては、小池氏の“公務優先”によって公開討論会がほとんど開催されなかったことも大きな痛手として、悔しさを滲ませました。