寿司ネタなどで人気の「サーモン」。なかでも人気のノルウェー産のサーモンの仕入れ価格が、いま上昇しているといいます。そのため、販売を休止する寿司店も…。
一体何が起きているのでしょうか


脂が乗りとろけるようなおいしさ。
子どもから大人まで、誰もが大好きな寿司ネタ「サーモン」。

記者 土江諒
「間違いないです。美味しいです。甘みもあって癖もなく最高ですね」

大手食品会社が行ったある調査では、「回転寿司で最もよく食べるネタ」で、なんと11年連続1位。しかも、「最初に食べるネタ」、「シメに食べるネタ」、「1.5倍の価格に値上がりしても食べたいネタ」でも1位を獲得しています。


「好きなネタはサーモンです。最初から頼んだりする」

「ここでだったら、炙りトロサーモンよく食べます。脂がしっかりしていて、レモンとの相性が凄い良くておいしい」

しかし今、そんな人気者に暗い影が…。

鳥取県米子市にある「すし弁慶道笑町店」。
この店ではこれまで、ノルウェー産の「アトランティックサーモン」と「トラウトサーモン」の2種類を提供していましたが、「アトランティックサーモン」は、今年4月頃から販売を休止しました。

そのワケとは・・・。

すし弁慶 セントラルキッチン 中川孝彦さん
「仕入れが本当に困難になって、販売を一時休止している。(ヘルシンキからの)直行便が戦争の問題で飛べなくなって」

ウクライナ情勢です。

これまで、ノルウェー産のサーモンは、陸路などで隣国フィンランドへ輸送した後、直行便で日本へ空輸されていました。しかし、現在は、ロシア領空を飛ぶ飛行機は軒並み運休。そのため、UAEなどを経由して空輸されています。

燃料費などのコストがかさむうえ、円安の影響もあり仕入れ価格が上昇。販売休止を余儀なくされました。

すし弁慶 セントラルキッチン 中川孝彦さん
「私が入社して20数年くらいになるが、はじめてのことです」

一方、販売を続けている「トラウトサーモン」についても、仕入れ価格はおよそ1.3倍に。店では9月1日から60円の値上げを予定しているとのこと。

みんな大好きな寿司ネタ「サーモン」。今後"高値の花"になってしまうのでしょうか。