市長選で旧統一教会から選考応援を受けていたことを明らかにしている富山市の藤井裕久市長が17日、旧統一教会とその関連団体と一切の関係を絶つことを宣言しました。

富山市 藤井裕久市長:
「今後、旧統一教会および、その関係のある団体とは、関わりは一切持たないことといたします」

富山市の藤井市長が17日の会見で旧統一教会や関連団体との関係を一切断つことを明言しました。

藤井市長は7月21日の会見で、旧統一教会の関連団体から選挙応援を受けていた事実を認めた上で今後の付き合い方について…。

藤井市長:
「ここではっきりどうこうと申し上げるわけにはいかないわけですけど、1回しっかり立ち止まって自分なりに考えてみたいと思います」

さらに8月3日の会見では、選挙期間中に教会でスピーチをしていた事実を公表。当選後も旧統一教会の関連団体が主催する集会に、複数回参加していたことを明らかにしました。

藤井市長:
「相手方の団体、個人の活動内容をしっかり把握するということに欠けていたという面もあります。しっかりそういうところを調査しながらお付き合いをしていきたい」

記者:
「完全に関係を切るというわけではない?」

藤井市長:
「相手のあることですから、それも含めて慎重に対応していきたい」

また藤井市長は去年5月に旧統一教会の関連団体県平和大使協議会から『平和大使』に任命されていたほか、ことし6月には平和大使協議会に後援会を立ち上げてもらっていた事実もこれまでに明らかにしていましたが…。

藤井市長:
「平和大使の任命を辞退することといたしました。平和大使協議会での後援会との立ち上げも決議をいただきましたが、これもあわせて辞退を申し上げます。したがって今後は、後援会活動といった政治活動、政務に関しても旧統一教会の関係者から紹介のあった集会等には一切出席はいたしません。また旧統一教会関係団体の幹部や役員の方はもとより、そのような団体に所属している方だとはっきりわかる場合には、一切政治的には関わりは持たない」

なぜ、旧統一教会との関係を断つことを決めたのか。理由について藤井市長は…。

藤井市長:
「元信者やその親族からですね、裁判において教団の不法行為が認定されている事実を確認したところであります。また、現在も裁判で係争中という事例も確認しました。こういうことを鑑みますと、一人の政治家としてしっかりと自分なりに関係を断つという判断に至ったのであります。富山市の長としても、市民の付託に応えるべく市役所が、そういう問題がある団体に後援を出すだとか、そういうことはあってはならないことだろうなと判断しました」