上山市では今年、観光客の交通事故が多発しています。それを受けきょう、観光客の交通安全を守る対策会議が開かれ、新たな事故防止への施策が示されました。

上山警察署 海藤良太 交通課長「今年は、観光関連の交通事故が多発していると言わざるを得ない状況である」


警察によりますと、上山市内では今年、観光時の交通事故が、すでに去年を上回る3件起きていて、6人がケガをしています。

このほか先月には、温泉街で観光バスを誘導中のバスガイドが、バスと電柱の間に挟まれ死亡する事故が起きるなど、観光地での事故対策が急務となっています。


きょう市内で開かれた観光関係者や警察などが参加した会議では、新たな取り組みとしてポストカードが挙げられました。

かみのやま温泉旅館組合長 吾妻永朗さん「(施設に)到着時・出発時にお客様に交通安全の喚起する印刷物をお渡しして一言『お気をつけてお帰りください』と声をかける」


気が緩みがちな旅行中に、少しでも安全運転について考えてほしいと「安全運転のポイント」が書かれたポストカードを、来月から市内の旅館などで客に渡す予定だということです。

そして、もう一つは外国人観光客の交通安全。

去年、県内を訪れた外国人観光客は40万人以上と、コロナ禍前の2019年より1万人以上増えていて、現在の調査方式になった2013年以降、最も多くなっています。


関係者は「レンタカーで来る海外のお客様で(冬に)夏タイヤで来た車も2台いた。蔵王にスキーに行くということで、チェーンを巻くことを勧めたり、雪が降ると危ないと伝えたが、それでも運転していった」


日本の環境に慣れていない外国人観光客の安全をどう守るか。

会議では、警察から関係者に、観光客への運転免許や緊急時の連絡先の確認、地形などを共有することが呼びかけられました。


かみのやま温泉旅館組合長 吾妻永朗さん「どうしても旅行となると交通安全という意識が薄れたりしがちかと思いますので、事故が増加しているということを念頭に置いて楽しんでほしい」


こうした会議は、冬の観光客が増える前の11月ごろにも行うとしています。