一方、KBCでクリーンナップを任されるセカンド・前川尚摩も、同じく宮古島出身。2人は、島の中学生たちが集まる育成会、宮古島ドリームズで共に汗を流したチームメートだった。
▽前川尚摩(KBC)
「1年生大会で池間にやられたので今回はリベンジという気持ちです。ヒットを打って悔いが残らないよう全力で戦いたいと思います」
甲子園を目指して島を離れた2人。高校3年生の夏、集大成の大会で相まみえた。
試合開始■
沖縄水産は1回、2番の新田が長打で塁に出ると、3番名護も連打で続き3塁1塁と、絶好のチャンスを作る。しかしこのピンチにも、KBCの先発の2年生、崎濱海翔は動じず、無失点で切り抜けた。
試合が動いたのは4回。沖縄水産の先発黒木から、ノーヒットでランナー3塁のチャンスを作り、宮古島出身のKBC5番・前川がこの夏初めてのヒット。貴重な先制点をたたき出す。
これで勢いにのったKBC打線。5回には、長短5本のヒットを集め、一挙5得点。6対0と、一気にリードを広げた。
苦しくなった沖縄水産は7回。なんとか流れを変えようと、エースナンバーの池間怜也をマウンドに送る。