今、秋田県に“国内留学”する小中学生が急増しているといいます。なぜ秋田県なのか?この夏休みに実際に留学した小学生に密着しました

■子どもの“秋田留学”が大人気!?「先生は教えない」秋田流授業

神奈川県在住 翔平くん 
「すごくいいです。こんなに自然に水が流れている」

抱返り渓谷で流れる水を見ながら、興奮気味に語るのは、神奈川県に住む小学5年生の翔平君。夏休みに3泊4日の秋田留学を決めたわけは--

神奈川県在住 翔平くん 
「コミュニケーション能力を高められたり、自然と触れ合えるようになってればいいと思う」

翔平くんのお父さん
「“体験学習”っていうのが用意されてるという風に聞いているので、ぜひ子供に体験してもらいたい」

目的は「学習」。実は、秋田県は小中学生の「全国学力調査」でトップレベル。
それを支えている“探究型学習”を体験しにいくのです

留学の舞台は秋田県・仙北市。
今回、留学生の子供たちに与えられたテーマは「日本一深い田沢湖」について。



先生
「冬の田沢湖です。朝マイナス10度になる。田沢湖の水はどうなるでしょう」

東京在住 小学1年生 「ん~とね・・・こおる」

先生「田沢湖ね どんなに寒くても凍らないんです」 
子どもたち「え~~?」

まずは先生が基礎知識を教えますが肝心なのは、その次のステップ。

神奈川県在住 翔平くん(小5)
「田沢湖は昔21種類(の魚が)いたけど、なんでウグイっていう魚だけ酸性に耐えられたのか」

大阪在住 玲子ちゃん(小4)
「たしかに~!」


探究型学習の特徴(1)
“自ら疑問を見つけること”


仲間と話し合っているうちにどんどん疑問がわいてくる翔平くん。
「田沢湖はなぜ冬でも凍らないのか」に疑問を持ちました。

では、どうやってその疑問を解決するのか。その方法にも「秋田流」がありました。翌日向かった博物館。先生から告げられたのはーー

先生
「先生はこれはこうだよって教えません。自分で答えを探して下さい」


探究型学習の特徴(2)
“自ら疑問を解決”


生徒が自ら課題を見つけ、意見交換しながら答えにたどり着くのです。

ーーなんて書いてるんですか?

神奈川県在住 翔平くん(小5)
「深い場所で水温が高いからって書きました。ここに書いてありました。80メートル深い所だと4℃よりもちょっと高いぐらいとか、4℃まで低下しないとか」

無事、答えを見つけ出しました。

神奈川県在住 翔平くん(小5)
「自分で理解するっていうのがいいのかなって」

ーー分かったことがいっぱいですね
神奈川県在住 翔平くん(小5)
「めちゃくちゃ分かりました」


東京在住 碧ちゃん(小3)
「楽しいです。達成感。こういう歩き回って授業するのは、初めてなのでめちゃくちゃ楽しいです」

これこそが“秋田流・探究学習”の神髄です。

せっかくの秋田留学「勉強」ではない学びの機会もたっぷり。

農家民宿の女将さん
「焼くと『たんぽ』になるの」

神奈川県在住 翔平くん(小5)
「きりたんぽ。ん!うまっ!」

農家民宿で郷土料理作りを楽しんだり、作物の収穫を体験したり。そして「留学」といえば欠かせないのが、地元の人や仲間との交流。