泥水流出受け工事中止指示、2時間半で撤回の経緯が明らかに

この泥水流出をめぐっては、県が一時、工事の中止を指示し、その直後に撤回しています。この指示撤回は、県の本庁によるものだったことが、情報公開請求で入手した文書から、明らかになりました。

6月2日の泥水の流出後、事業者側は、応急的な対策工事を行いました。

これについて、4日に、出先機関の県北農林事務所が、事業者側に対し、「計画に従っておらず、許可条件違反にあたる」と伝え、午後4時ごろに中止を指示しました。

ところが、およそ2時間半後に今度は本庁と事務所が協議。ここで、本庁側が応急工事について「計画に反しているのか」中止の指示は「拙速な判断ではないか」などと指摘。指摘を受けて、事務所側は中止の指示を取り消すこととなりました。

泥水流出という事態に対し、県の内部で判断が分かれていた形で、今後について県は、「速やかな報告と適切な開発を指導する」としています。

福島市では、事業者に対し、積極的な情報の開示も求めていて、監視カメラについては、8月中に設置したいとしています。

福島市 先達山太陽光発電施設 特設ページは以下の通りです。
https://www.city.fukushima.fukushima.jp/kankyo-o/sendatsu_tokusetu.html

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