経営者としての成長と家庭との両立

―― 子育てとの両立は大変ではなかったですか?

「両立というよりは共倒れみたいな感じなんですけど(笑)。もちろん忙しいですが、気分転換にはなりますよね。会社でしんどいときには『家庭がある』と思えるし、家庭がしんどいときには仕事があると思えるので」

加藤さんは事業家から経営者へと成長する過程で、『我慢すること』と『見守ること』の重要性を自身の子育てから学んだという。

「やりたくなっちゃうんですよ。自分で手を出したくなっちゃうんだけど、例えば、子供が歩く道の小石を全部拾って歩くのが子育てじゃないと思うんですね。小石につまずいて転んでも、また立ち上がって歩き出す子供を見守ることだと思うんです。事業家から経営者になるときにもそういうスタンスが必要になる時があります」

ただ、子育てについては、現在ほど子育て支援制度が充実していなかった時代の実情を身に染みて感じた場面もあったという。

「31歳で第1子、34歳で第2子を産んで。もちろん忙しいですけど、メンタルバランス的には私の性格だと、仕事も育児も両方あった方が良い30代でした。当時住んでいた鎌倉の保育園に3〜4歳のお姉ちゃんを預けて、0歳の赤ちゃんを抱っこして東京のリクルートまで毎日通っていましたね」