熊本市「原因が判明せず対応できなかった」

きょう(19日)の熊本市議会でも、市の対応について委員から質問が相次ぎました。

紫垣正仁 委員「(屋根が)落ちるときまで結果的に何もしなかった」
上野美恵子 委員「安全対策を先にしなかった市の対応は考えないといけない」

これに対し市は、雨漏りの調査は続けていたが、その最中に事故が発生したといいます。

熊本市 道路整備課 永田大治 課長「なかなか抜本的に『これだ』という部分の(雨漏りの)原因が判明しなかったということから、なかなか対応できなかった」

対応が不十分だったことは認めましたが、具体的ないきさつの説明はなく、委員会は中断。議論はあす(20日)に持ち越しとなりました。

業者側の訴えと熊本市の訴え

上熊本駅の屋根は2016年3月に完成しました。4月には熊本地震が発生し、5月に雨漏りするようになりました。

その後、対策をするも、根本的には改善されない状況が続きました。

今回、業者側が問題視しているのは、熊本市と業者で屋根の補修に取り組むとした2019年の確認書です。

キャスター「業者側の訴えでは、改修工事をしようとしたのに市の着工許可が出なかったと言っているわけですね」

業者は雨漏りの状況が悪化したため応急処置を提案しましたが、市の着工許可はずっと出なかったということです。

そして状況が悪化する中で、市の担当課が変わったことも影響したのか、さらに放置され続けたということです。

この確認書がありながらなぜ、熊本市が業者側の工事に問題があったとして提訴する方針を示したのか。20日の市議会で説明される見込みです。