「電話の受話器越しに無言でテレパシーを送り、返ってきたFAX」

東京で開かれた、パフォーマンス・マーケット・展示会・トークをはじめ、全国から人とモノが集まる複合型のイベントの中心に、能勢さんの姿がありました。イベントの顔であるメインビジュアル。能勢さんの作品です(【画像⑪】)。

【画像⑪】

日本を代表する前衛芸術家・松澤宥さん(【画像⑫】)に能勢さんが、電話の受話器越しに無言でテレパシーを送り、返って来たファックスです。

【画像⑫】

書かれている内容は、能勢さんが念じたこととは一致していません。松澤の閃きを引き出したやりとりそのものが作品、というわけです。

この会場では、一見難解なアートもファッションに様変わりします。

【画像⑬】

(イベントスタッフ)
「白いネイルの上から色鉛筆で手書きで描いていただいて、能勢さんのテレパシーの作品?のものを描いてもらった感じです」

(記者)
「能勢伊勢雄さんはこのイベントにとってどんな存在ですか?」

【画像⑭】

(スタッフ)
「すごく個人的に言ったら、すごく仲良くしてくださる可愛いおじいちゃんって感じなんですけど」

能勢さんが注目している出展者のブースに案内してもらいました。

(出展者)
「かんらん石という石なんですけども、風化する段階でマグネシウムと石灰とシリカに変質していって」

「この石灰の中に二酸化炭素を閉じ込めていって、土壌に返してくれるっていう作用を、オランダのグリーンサンドという会社がエビデンスで出しまして。日本でもどんどん撒いていけるんじゃないのかなって、…緊張してるんですけど大丈夫ですかね(笑)」

【画像⑮】

(能勢さん)
「すごく、こういうものは僕は大事だと思ってて。次の時代をひょっとしたら作るかもしれないものが、僕は新しい美術展の形だと思っていて

「次の時代を作っていくかもしれないものが作り出されてきているんだったら、それは一つの新しいアートだと思っていて」