「農業やって14年ですが初めて」 野菜に起きている“異変”とは?

井上貴博キャスター:
野菜の値段が上がっています。東京都中央卸売市場で、10日時点での平均価格(1キロあたり)が軒並み上がっているものをピックアップしました。

●タマネギ 118円(平年比125%↑)
●ジャガイモ 188円(平年比186%↑)
●ニンジン 135円(平年比170%↑)
●ブロッコリー 443円(平年比115%↑)
●ピーマン 420円(平年比119%↑)
●トマト 275円(平年比138%↑)
●ホウレンソウ 440円(平年比106%↑)

もちろんレタスやダイコンなど、価格が抑えられている、平年並みであまり変わらない野菜もありますが、今後どうなるのでしょうか。

6月後半の野菜価格の見通しをみると、平年並みで推移しそうだといわれているのがジャガイモ、ニンジン、タマネギ、ブロッコリーなどです。

一方、平年を上回って推移し、価格が高い状況が続くだろうといわれているのがホウレンソウ、トマト、ピーマン。

このあたりはさまざまな要因があるようですが、産地リレーが上手くいくかどうか。次の産地でもある程度は穫れそうだというところだと、平年並みで推移。一方、次の産地で厳しそうだとなると、価格が高い状況が続きそうだということのようです。

東京・立川市にある「小山農園」に取材を行いました。暑さで野菜に異変が起きており、ニンジンでいうと、あまりの暑さに耐え切れず中が割れてしまい、もう商品にならないということです。

そしてレタスは、本来であれば丸くならないと商品価値がないのですが、成長が早く、上に上に成長してしまっています。これは暑さとストレスによる“トウ立ち”と呼ばれる現象で、一度こうなってしまうと味がよくない、シャキシャキ感もないということで、まったく商品にならないのだそうです。

農園の小山さんに話を伺うと「農業やって14年ですが初めての経験です」とのことで、トウ立ちなどは夏、真夏は起きうるけれども、この早い段階でというのはなかなかないことのようです。

ホラン千秋キャスター:
生産者の皆さんは、自然との付き合いというのは当たり前に毎年やっていることだと思いますが、暑かったり雨が多かったり少なかったりで、対応が大変ですよね。

井上キャスター:
農家もそうですし、漁業をやっている方もそうですし、自然と生業をするというのはいかに大変かおわかりいただけるかと思います。