この時季に旬を迎える食材に異変が起きています。スルメイカに、梅、現場からは悲鳴が上がっています。

極端にとれないイカ、とれすぎるマダイ 旬の味覚に各地で異変

井上貴博キャスター:
異常気象によって、普段とれていたものがとれない、旬の味覚や産地という概念が変わっていくかもしれません。

北海道ではイカが不漁だということです。1月~5月はヤリイカ、6月~12月はスルメイカ、マイカのシーズンですが、スルメイカが極端にとれない現象が起きているといいます。

「函館朝市」の名物、元祖活イカ釣り堀では、活イカが品切れになると「エビ釣り」になる日もあるということです。担当者は「きのうときょうで活スルメイカ150匹ずつ入荷したが、この先いつまで続くか心配」としています。

黒潮が蛇行していることで、なかなかイカがとれないということですが、イカは寿命が短いため、急に増えたり減ったりということがあり、これからどうなるか専門家にも分からないということです。

三陸でも異変が起きています。マダイなどが記録的な豊漁で、5月上旬のタイ類の水揚げ量が過去5年平均の約53倍になっているそうです。とれないところがある一方で、これだけとれてしまうところもあるという状況です。

例年この時期に三陸でとれる、サクラマスやマイワシが前年比の30%しかとれていないということです。水産関係者によると、「スルメイカやシラスが少しずつ減って、今年に限っては姿が見えない魚種もある」ということで、今まではサクラマス漁をしていたが、今後はマダイ漁に切り替えるなど、関係者は対応が難しくなっているようです。

海の幸だけではなく、青森県ではさくらんぼに異変が起きています。1つの花に実が2つ付く「双子果」という現象が多発していて、出荷できる量が減るなどの影響が出ているということです。2023年に記録的な猛暑となったことが影響を及ぼしているとみられています。