工事中止を翌日撤回 経緯は
泥水の流出をめぐる一連の経緯をまとめました。
流出があったのは、福島県内の広い範囲で雨が降った6月2日のことです。これを受けて、県の農林水産部と出先機関で森林保護などを担当する県北農林事務所が、現地を調査し、聞き取りも行われました。
そして、4日になって、農林事務所が、工事の中止を指示しました。元々の計画では、水が流れないように対策することになっていましたが、現に泥水が流出したため、計画に違反していると判断したわけです。
ところが、中止の指示は1日経った5日、つまり直後になって、撤回されました。県によりますと、事業者側はすでに応急措置として水路を掘り直していて、対策を進め、そして、その後の雨でも流出は確認されませんでした。
農林水産部と事務所が再度協議した結果、「流出への対策をしているので、明確な違反はなかった」と最終的に判断し、中止を指示しても「意味がない」として、撤回したということです。
2日の降水量は、30ミリほどで、これからの季節はもっと強い雨も想定されます。今後同じようなことがないよう、行政にはきちんと監督する責任があります。