リンゴの出荷に使う段ボールの受注を、人工知能が予測するシステムが公開されました。これにより、配送トラックの過剰な手配などが減少し、コスト削減が期待されます。
人工知能=AIを活用したリンゴ専用の段ボール受注システムは、NTT東日本青森支店と五所川原市の森羽紙業が共同で開発しました。
従来、社員の経験と勘に頼っていたダンボールの製造を、AIが過去の受注記録やリンゴの産地や消費地データ、気象などを分析し、向こう1週間分を予測します。
システムは2023年1月から試験運用されていて、これまでに配送トラックの過剰な手配や社員の勤務時間の減少などの効果がみられ、年間約830万円のコスト削減が見込まれたということです。
5日は、県のDX先行モデル創出支援事業に採択されたシステムを、県議会や県職員などが視察しました。
NTT東日本青森支店 ビジネスイノベーション部 田中直樹グループ長
「(導入に)実際にかかっているお金が700万円ちょっとぐらい。システム投資が1年で回収できることになりますので、これをうまく活用できれば、大きなコスト削減になると思っています」
森羽紙業では、2024年からリンゴの収穫時期に本格運用して、コスト削減だけでなく物流の2024年問題への対応にもつなげたいとしています。