■学校に遅刻しそう!でも・・・「早くしなさい!」ではダメ

学校に行く時間になっても準備ができていない、タクマくん。お母さんはタクマくんに『早くしなさい』と声をかけるーー。

ついつい言ってしまいそうな言葉ですが、実は子どもにとっては、とても言葉足らず。では、どんな言葉が必要なのか?

コメンテーター 高橋みなみ:
「『早くしなさい』だけだと、何で早くしないといけないのか?っていう自分のマイナスのポイントがわからないので、『学校に遅れるとこういうことが大変になるでしょう?だから早くしなさい』という言葉が必要なのかな?」


子どもは先を読む力(事前予見能力)がまだ身についていません。
親からすると、【なぜ急がなければいけないのか、先の結果がわかっているから怒る】わけですが、一方子どもは【なぜ急がなければいけないのかわからない】。
『なんだか親が怒っているから急がなきゃいけないのか』となると、親に言われることで自分で考えず、子どもの先を読む力を破壊することになってしまう・・・ということなんです。

■子どもに「自分で考えさせる」ことが重要

では、遅刻しそうなタクマくんに、どんな言葉をかければいいのでしょうか?
重要なのは『子どもに考えさせる』こと。

▼子どもが学校に遅刻しそう!どんな言葉をかける?

  親「もう7時17分だよ。学校へ行くには何時に家を出るんだっけ」
子ども「7時半」
  親「あと何をしないと家を出られない?
子ども「顔を洗って歯磨きをして朝ご飯を食べる」
  親「それにはどれぐらい時間がかかるの?」
子ども「急がなくちゃ!!」

出口氏によると、子どもが先のことを考えるように具体的な事例を挙げて【いま何をするべきなのか子どもに考えさせるということが大事。逆算して考えることを習慣づけることで先を読む力が身につく】ということなんです。

出口氏:
「大事なことは、ただ急がせるということが目的ではないわけです。子どもにとっては急げって命令をされるだけで、何をしていいかわからないから急ぐだけですよね。そうではなくて、目標の時間であったり何かから逆算してものを考えて『だから今何をしなきゃいけない』というふうに考える、これは習慣づけなんですよ。
私は今まで1万人以上の犯罪者心理を分析してきて、犯罪者や非行少年が弱いのは、この先を読む力。事前予見能力。それが何に繋がってるのか?を理解した上で、今どうすべきかを考えるということを一番に提案しています。」

恵俊彰:
「想像力ですよね。早くしなさいだけじゃ伝わらないってことですよね。こういうのは親側もクセにしていかなきゃいけないですね。」

弁護士 八代英輝:
「そうですね。ガミガミ言うだけじゃ駄目なんだなっていうのは改めてわかりますよね」