新たな視点と独自の取材で伝える新コーナー「eyes23」。今回は、深刻化する「日本の空き家問題」。いま、全国の空き家は900万戸。7戸に1戸が空き家になっていて、倒壊などのリスクも指摘されます。ただ取材を進めると、その「空き家」に新たな価値を見出す訪日外国人の姿も。どのような魅力があるのでしょうか。

世界が注目している日本の“AKIYA”「古いから安いは変な感覚」

スウェーデン出身のアントンさん(31)は2024年、東京・中野区で空き家を購入しました。インバウンド向けの民泊にするため、現在、リノベーションをしている最中です。

スウェーデン出身 アントンさん
「空き家の怖いところが地震。メンテナンスされてないから。床を全部壊して、土間(コンクリート)を入れた」

喜入友浩キャスター
「ただかっこよくするんじゃなくて強くしている」

アントンさん
強くしながらかっこよくします。これ(筋交い)がすごくかっこいいと思っているから」

築53年ながら、最寄り駅の東京メトロ新中野駅から歩いて5分ほどの好立地。気になる価格は…

アントンさん
「2000万円くらい。外国と比べたら安い

しかし、古さは気にならなかったのでしょうか?

アントンさん
「私が育った家が築120年

喜入キャスター
「築年数が長くても値段は」

アントンさん
「下がらないです。逆に壊す文化がないから、良いエリアに住みたければ、必ず築200~300年の家に住むしかない

来日して間もない頃、スウェーデンと日本の住宅価格の違いにとにかく驚いたといいます。

アントンさん
「東京は世界で一番大きな街じゃないですか。家が古いから安いというのはちょっと変な感覚だと思います」

喜入キャスター
「スウェーデンで同じような家だと」

アントンさん
「6、7000万円ぐらい、もう足りないかもしれない。1億円ぐらいかな」

アントンさんは日本の空き家問題について…

アントンさん
「家のストックがありすぎる。日本人は新しいのが好きたくさんの家があるのに新築を建てるから、空き家問題がどんどん増えていくと思います。自分の国では家を買えないのに、日本ではできるというのが、ジャパニーズドリームかもしれない」