お盆休み、車で遠出される方かも多いかもしれませんが、この時期、気を付けなければいけないのが、車内にカギがある状態でドアがロックされてしまう、いわゆる「インロック」です。もし、子どもが車内にいる状態で起きてしまったら…真夏の「インロック」の恐ろしさを取材しました。

炎天下における車内の温度変化を調べたJAFが行った実験映像では、実験開始からおよそ4時間後、窓を閉め切った車内の温度は57度まで上昇。車内の熱中症指数は、実験開始からわずか15分で「危険」レベルまで達しました。


もし、車内に子どもがいた場合、長時間高温にさらされ命にもかかわりますが、それが予期せぬ形で起きてしまうのが『インロック』です。

(街の人)
「(友人の子どもが車内にいて)インロックが起こってJAFを呼んだ。その間生きている心地がしなかった」
「(近所の子どもがインロックした場に遭遇し)みんなで真っ青になった」

JAFによりますと、去年8月の1か月間で救援要請の理由として、5番目に多かったのが「インロック」。さらにそのうち、子どもやペットが車内に取り残されてしまったケースはあわせて99件(子ども63件ペット36件)にのぼります。

岐阜県に住む宮城真代さんは4年前の8月、炎天下のスーパーの駐車場で、当時3か月の娘を車内に残したまま、インロックの状態になってしまったといいます。


(インロックを経験した宮城さん)
「買い物が終わった後、娘をチャイルドシートに乗せて、チャイルドシートの足元にカバンを入れて、ドアを閉めた途端にインロックがかかってしまった。カギはカバンの中に入れていた」

この時は、幸い、スーパーの近くにある実家から宮城さんの父親がスペアキーを持って駆け付けたため、娘は、事なきを得ました。

宮城さんの車のカギはリモコン型の電子キーで、車内にあればロックがかからないセーフティー機能がついていたとのことですが、それでもなぜインロックは起きてしまったのでしょうか。

(JAF愛知支部 広報担当 武藤敏行さん)
「車の中にもカギと車が(電波で)通信しやすい場所と、しにくい場所があったりします」


電子キーから発信される電波は、届く範囲が限定的で、バッグやトランクの中に入っていたり電池が消耗していたりすると電波が感知されず、セーフティー機能が反応しない場合もあるといいます。


(JAF愛知支部 広報担当 武藤敏行さん)
「まずはキーを肌身離さず行動していただきたい。少しでも動きが悪いと感じたら、早めに電池交換してほしい」