新型コロナの感染が拡大する中、子どもたちの間ではウイルス性の咽頭炎ヘルパンギーナなど、発熱を伴う別の感染症が流行し始めていて、仙台市内の小児科ではコロナとの二重の対応に追われています。
仙台市青葉区のかわむらこどもクリニック。この日の午前、待合室には患者の姿は見当たりません。院長の川村医師は、駐車場の車の中で待機している患者のもとに向かいPCR検査の検体を採取していました。
かわむらこどもクリニック 川村和久院長:
「待合室はがらがらなのに駐車場だけずっと満杯」
クリニックではこの数日、発熱外来を訪れる人に感染も見つかっており、8日は20人検査したところ6割が陽性でした。コロナの感染が急拡大する中、院内感染を防ぐため炎天下での対応に追われています。

かわむらこどもクリニック 川村和久院長:
「この暑さだと、こっちが熱中症になりそう」
この後、川村医師は発熱でコロナ感染が疑われる子どもを車の中で診察しました。
また、最近はコロナが疑われ診察した結果、ヘルパンギーナやRSウイルスなど発熱を伴う別のウイルスが原因のケースも増えていると言います。
かわむらこどもクリニック 川村和久院長:
「RSの方がむしろ症状が重くなって気管支炎になって高熱が続く。それと比べるとコロナは落ち着いていて熱はさほど高くはない」

このため発熱を訴える人にはコロナの検査だけではなく別の診察も必要となり、その分クリニックの負担が増えています。

かわむらこどもクリニック 川村和久院長:
「病気にかかっていれば心配なのはやむをえない。医療は治療以外に患者の心のケアというか安心を与える要素もあるので、不安があったらすぐに受診するのは避けるにしても、心配事は病院に問い合わせをしてもらいたい」
川村医師は発熱外来を受診する場合は、周囲で似た症状やコロナ以外のウイルスに感染している人がいるかなどの情報を主治医に伝えて欲しいと話しています。