夏休みシーズンにアウトドアを楽しむ人も多い中、一部の悪質なバーベキュー客による不法投棄や命に関わる危険行為が頻発し、近隣住民が困惑する事態が起きています。河原で起きる迷惑行為を取材しました。

■悪質BBQで子どもが危ない!“火事になる”炭のポイ捨ても

行動制限のない2022年の夏休み。コロナ禍でアウトドアの人気が高まり、都心からも近い埼玉・嵐山町にある「嵐山渓谷バーベキュー場」は大盛況。Nスタ
「炭で焼くと違う?」

男性
「全然!余計な脂が落ちてフライパンで焼くのと全然違う。(子どもたちも)普段食べないお肉でもバーベキューだと食べる」

ところが、一部のアウトドア客の迷惑な行為に悩まされている住民たちがいました。

騒動の現場は栃木県鹿沼市を流れる「大芦川」。川底まではっきりとわかるほどの綺麗な水が特徴で、夏休みシーズンになると、多くのバーベキュー客で賑わいをみせる大人気スポットです。

ところが、子どもが遊ぶすぐ横で見つかったのは、大きな「ハサミ」。 問題となっているのは、バーベキュー客たちによる「ごみのポイ捨て」。中には、「使用済みのオムツ」まで放置されていました。 地元の人たちは、毎日ゴミの片付けに追われているといいます。

鹿沼市民
「昔はゴミなんてあまりなかった」
「(ごみを)踏んで怪我したりしたら大変」

芦川周辺は2年前、コロナ禍で各地の海が閉鎖されたこともあり、観光客が急増。路上駐車があふれ、大渋滞になっていました。過去には、住民が呼んだ救急車などの緊急車両が通れなくなったことも。中でも、住民たちを特に不安にさせているのが、バーベキューで使った「炭の不法投棄」。 鹿沼市によると、廃棄物処理法違反となり、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金が科せられる可能性があるといいます。

鹿沼市役所 髙木祥太さん
「炭は河川敷に放置されてしまうと、決して自然にかえるものではなくて、場合によっては火事の原因にもなってしまったりする」

火事の危険もある炭をなぜ捨てていくのか、ハリコミ開始。

炭を捨てて立ち去ろうとしたグループは「あちこちに炭が放置してあるのを見て、捨てていいと勘違いしてしまった」といいます。

炭を河原に放置したグループ
「本来の処理の仕方ないんじゃないかと誤解した部分があって、来る前に調べるべきだったかなと反省しています」

その後、このグループは炭を持ち帰っていきました。

一方、炭を土に埋めてしまう人たちが…。多くの子どもが裸足で走り回ることもあり、やけどの危険も。Nスタ
「炭は持ち帰った方がいいです」

炭を埋めたグループ
「それか!ああいいよOK」

鹿沼市はポイ捨て禁止を徹底するため、7月からパトロールを開始。川の美化活動を強化していくといいます。