―それから女性であるということのハンディキャップっていうか、そういうものは、判事さんにはおありなんですか?

女性裁判官の任官問題なんかが、ずいぶんここのところ、やかましく言われておりますけどね。
それは例えば家庭を持っているとか、転勤の問題っていうことで問題があるのかもしれませんけど、裁判官の仕事っていうのは本当にね、男の人と女の人の間に何も差別がありませんし、私も裁判官になって、今まで自分が女性裁判官で関係あるからっていうことで不愉快な思いをしたり、あるいは何か差があるようなことを感じたことは全く私ね、そういう点では今の現在の日本の社会では裁判官の仕事ってのは、本当に特に男女全く差のない仕事として受け入れられているということが言えると思うんです。
ですから、自分が所長になりましてもね、別に初めてってのは今までそれだけ女の婦人の裁判官の歴史が短いというだけで、特別あの女性だからということに私自身は何もこだわりを感じてません。