―現在の少年非行問題についてはどんなふうにお考えなのでしょうか。

やっぱり戦後、非常に日本の社会がね、経済的にも不安で荒れていた時代と違って
非常に今、落ち着いてまいりましたよね、この社会そのものが。

ですから、少年事件にももうそれは当然映っていましてね。
事件数もここのところ非常に減ってきていますし、それから時々新聞なんかで突拍子もないような凶悪な犯罪が少年が犯したということで、少年の非行の凶悪化っていうことを言われますけども、実際に全体の非行少年の問題を見てみますと、凶悪犯というのも非常に減ってきているわけでです。

ただね問題は、そうなってまいりますと、普通の社会の、普通の家庭のお子さん方が、やっぱり非行を犯しやすい状態にあるっていうことが言えると思うんです。

昔なら、非行少年ってのは特別のね、なんかあの人たちのように思われていたのが、今はね、私ども会っております非行少年でも普通の少年たちとちっとも変わらないです。