線状降水帯は予測が難しい?

南波キャスター:
2023年に線状降水帯が確認されたのは23回ですが、気象庁から予測情報が発表された回数は9回、発表されなかった回数は14回で、予測情報が発表されないケースが多かったということでした。線状降水帯の予測は難しいのでしょうか。

広瀬気象予報士:
そもそも線状降水帯がどう発生するかということと、線状降水帯を構成する積乱雲のメカニズムは、分かっていないところがあるので、予想は難しいです。約6割は見逃しているという現状です。

南波キャスター:
2023年、線状降水帯は西日本で多く観測されていて、西日本、沖縄・奄美で18回、東日本・北日本で5回となっています。

ただ、2015年9月には東日本で線状降水帯が発生し、鬼怒川が決壊する災害となり、孤立者や亡くなった方もいます。

気象庁の資料には、「湿った空気が流れ込み、多数の線状降水帯が発生した」となっていて、関東でも注意が必要です。

広瀬気象予報士:
特に2024年は海水温も高まっているので、西日本以外の地域や普段は雨の少ないところでも線状降水帯に警戒が必要かなと思います。

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<プロフィール>
広瀬駿 気象予報士
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究
趣味はミュージカルとフィギュアスケート、季節の写真撮影