汚染された血液製剤によりエイズウイルスなどに感染、およそ3000人が死亡したイギリス史上最大規模の薬害問題で、「被害の大部分は避けることができた」と政府の責任を認める報告書が公表されました。
この問題は、イギリスで1970年から90年代に血液製剤や輸血用の血液にエイズウイルスや肝炎ウイルスが混入されたものです。投与された血友病患者ら3万人が感染したと推定され、このうちおよそ3000人が死亡しました。
政府が設置した調査委員会は20日、報告書を公表。血液製剤などの危険性は当時から指摘され、「病院や政府は患者の安全を最優先にせず、被害の大部分は避けることができた」と政府の責任を認めました。
イギリス スナク首相
「この調査結果は、わが国を根底から揺るがすものだ。このひどい不公正に対し心から謝罪したい」
報告を受け、スナク首相は謝罪し、被害者らに対して包括的な補償を約束しました。
地元メディアによりますと、政府は総額100億ポンド、およそ1兆9800億円規模の補償案を発表する見通しだということです。
調査は2017年に開始され、当事者への聞き取りが行われましたが、証拠隠滅があったことなどから難航していました。
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