女性に睡眠導入剤を摂取させて性的暴行を加えたなどとして、準強制性交等などの罪に問われていた、都城高専の元技術職員、津浦洋一被告(59)に懲役23年という判決が出ました。
裁判を取材した報道部の長友幸生記者に解説してもらいます。

長友幸生記者
津浦被告の裁判ですが、事件の悪質性などとともに、検察側が法定刑を加重する場合の上限である懲役30年を求刑したことも注目を集めました。

Q.30年という求刑に至った理由は?


長友幸生記者
津浦被告は、およそ7年8か月にわたって教え子を含む7人に対して犯行に及び、準強制性交等や準強姦未遂など11件の事件で起訴されていました。
また、検察側は、津浦被告が犯行の様子の動画データを多数保有していたことから、起訴分以外にも犯行に及び、常習性があることを指摘していました。

宮崎地方裁判所

20日の判決で宮崎地裁は「被害者らの信頼につけこんで犯行に及んでおり、卑劣」と指摘したほか、弁護人の、過酷な労働環境で精神を患い規範意識を欠いていたとする主張に対し、「酌むべき経緯とは言えない」としました。


弁護側は、控訴について、津浦被告と話し合って決めるとしています。