貧困に苦しむ子ども「大人の方から気づいて」

上村彩子キャスター:
サッカーは部活の中でもあまりお金がかからないイメージがありました。ですが、価格の高騰、合宿代、遠征費など、いろいろ費用がかさむわけですね。

垣田友也 ディレクター:
サッカー部としての練習はもちろん、プラスお金を払って、サッカースクールに通ったり、子どもがプロテインを飲むなど、スタンダードそのものが上がっているという話を聞きました。

上村キャスター:
私も小学生のときから、部活でスポーツをやっていて、そこでの成功体験が今の成長にも繋がっていると思います。部活を経済的な理由で諦めざるを得ないというのは、とても心が痛みます。

喜入友浩キャスター:
他のスポーツや芸術の分野でも、同じようなことが言えるのかもしれません。お金がある子、才能がある子だけではなく、純粋にそのスポーツが好きな子が存分に打ち込めるようになってほしいと思います。

垣田友也 ディレクター:
以前、貧困家庭出身の方に取材した際に、「習い事ができなかったから、自分は何が好き・嫌いなのかがずっとわからなかった」とおっしゃっていました。

そういうことに大人の方から気づいて、他の子どもたちが平等に、チャンス・チャレンジができるような環境を、大人たちの方から作っていかないといけないのではないかと思います。

喜入キャスター:
こんな方針があります。

2023年12月に閣議決定した、子ども施策の基本的な方針を定める「こども大綱」では、「こどもの貧困は家庭の自己責任ではなく、社会全体で受け止めて取り組むべき課題」としています。

垣田友也 ディレクター:
子どものときは、見える形や見えない形で、大人や周りの人に助けられて育ってきたと思います。先ほどのサッカーの話でも、例えば施設の無料開放、寄付・補助金など、大人がそれぞれの立場でできることを考えてやっていければいいのかなと思います。

撮影:小林豪太
VE:河田正文
編集:小川友広
AD:柘植大河
ディレクター:垣田友也