旧統一教会と政治家の関係、霊感商法、献金の苦しみ。その実態は?元信者の女性らが報道特集の取材に応じ証言した。

■「昔から自民党を応援するようには言われていました」 無報酬で片っ端から電話で投票を呼びかけた元信者

旧統一教会の政治家への選挙協力は、1990年代にはすでに存在していたと元信者の女性らが証言した。

石原早苗さん。結婚したあとに旧統一教会に入った“壮婦”と呼ばれる元信者だ。夫の正志さんは信者ではなく、家族を災いから守るため献金することを指示されていたという。

ーー統一教会の方から誰かを応援しなさいとか、(選挙)運動に参加しなさいみたいなことはあったか。

元信者 石原早苗さん
「婦人の集会のときかな。やっぱり教会に候補者が来まして、それを応援しましょうと言われたことはありました。市長選でしたけどね。昔から自民党を応援するようには言われていましたね」

八塚真理さんも結婚後に旧統一教会に入り、1994年までの約10年間信者だった。当時、選挙事務所で特定候補への投票呼びかけの電話をかけるよう命じられたという。

元信者 八塚真理さん
「選挙事務所の人たちから、この人にかけてと言われて名簿を配られて、その方にもう片っ端から電話。無報酬です」

ーーどのぐらいかけた?

元信者 八塚真理さん
「もう紙に何十人、何百人って書いてありますから、それを私だけじゃなくて他の信者たちも行っていますから、どのくらいかけているかわからないです」

■「統一教会のことを悪く言う人はみんなサタン」

1992年には、こんな電話もかけるようにと言われたことが…

元信者 八塚真理さん
「マスコミがわーって取り上げていたときですね。霊感商法でわあわあと騒がれているときに、どこどこの放送局にみんな電話してって。批判の電話。無言でいいんです」

ーー無言電話って何度も何度もかけ直すのですか?

元信者 八塚真理さん
「何度もかけます。とにかく抗議の電話だから、かけられたら何回もかけます」

当時、教団を追及するマスコミなどに対しこう思っていたという。

元信者 八塚真理さん
「マスコミに出て、統一教会のことを悪く言う人はみんなサタンです。弁護士の方とか出ていましたけれども、もう顔見るだけで気持ちが悪くて。マスコミに出ている方だけではなくて、統一教会に反対する人はみんなサタンなんですけどね」