医療現場は「手が足りない」6月から改善の動きも…

こうした声を受け、厚生労働省は2024年6月から、新たに診療報酬を適用し医療機関に対して看護師や保育士の配置などを促す。

これに合わせ、県立南部医療センター・こども医療センター(南風原町)では、夜間も働ける看護助手や保育士の増員を検討している。

▽県立南部医療センター・こども医療センター 福里吉充院長
「基本的には(付き添い入院は)お断りすることがベストですけど、事情が事情だけにお母さんの希望、それから子どもの状態を見ながら許可している。ただそういうなかでも看護師や医療者側としては、付き添っているお母さんお父さんにできるだけ負担がないようにしていきたいんですけど、なかなか今完全に解決しているわけではなくて、徐々に少しずつそういう体制を整えていきたいと思っている」

▽県立南部医療センター・こども医療センター 嘉陽晴美副院長
「やっぱり手が足りない。お母さんのことも気にしながらお子様も気にしながらというかたち。ナースエイド(看護助手)もまだ夜間配置できていませんので、もっと人手が欲しいという声はよく聞こえてきます」

「手作りのお弁当」で支える人たち

医療的ケア児を支援する一般社団法人「Kukuru+」は、付き添い入院をしている家族をサポートしようと、3年前に「くくるデリ」をスタートさせた。病院に手作りのお弁当を届ける取り組みだ。県内の就労支援施設と連携し、週に1回、県内3カ所の病院などにお弁当を届けている。

▽就労支援事業所ハルハウス 久手堅牧子さん
「私も子どもが小さいとき、結構ずっと入院の付き添いを一緒にしていた。ちょっとした(自分の)時間っていうのが元気に繋がると思うんですよ。なので今はこういう形で、そういうお母さん方の元気に繋がったらいいな」

塚本逸平君の母・奏子さんも付き添い入院をしていたとき、この「くくるデリ」を利用しました。