ホワイトハウス受賞式に出席「何度でも立ち上がる」一番、自分らしい姿で

3月4日にアメリカ・ホワイトハウスで行われた受賞式。アメリカ政府が平和や人権、男女平等に貢献した人を表彰する「国際勇気ある女性賞」は2007年の創設以来、これまで90カ国190人以上の女性に贈られてきた。今年は、五ノ井さんのほか、ベラルーシの人権活動家やアフガニスタンの弁護士、ウガンダのジャーナリストなどが受賞した。

各国の受賞者が伝統衣装やドレスに身を包む中、五ノ井さんが選んだのは柔道着。

元自衛官 五ノ井里奈さん(24)
「声をあげて闘っている最中も、誹謗中傷はすごくあった。そんな中、幼い時に始めた柔道に助けてもらった。何度投げられても立ち上がるんだって、柔道着が一番、自分らしい姿だと思ったので」

式典を主催したブリンケン国務長官とジル・バイデン大統領夫人から、記念の盾を受け取る際には、会場から大きな拍手が贈られた。

ジル・バイデン大統領夫人
「このステージに立つ女性たちは、沈黙に屈することを拒み、恐怖やリスクにさらされながらも、自分自身やみんなの為に声をあげた人たちです」

ホワイトハウス ジャンピエール報道官
「セクハラや性的虐待に直面した後、五ノ井さんは自らの体験談を語り、勇気づけられた1000人以上が被害を訴え、自衛隊を変革へ導いたのです」

アメリカ国務省は五ノ井さんの告発が「伝統的な日本社会でタブー視されてきた問題に光りをあてた」としたうえで、「意義のある改革を求めた五ノ井さんに動かされ、自衛隊はより安全な職場の構築に取り組むようになっている」と受賞の理由を説明している。