ドンペリ高騰のもうひとつの要因は「新型コロナ」です。

日本では、新型コロナが2023年5月8日に感染法上の5類に引き下げられ季節性インフルエンザと同じ扱いになりました。行動制限が大幅に緩和されるなどしましたが、それまでは緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などで、飲食店の営業は規制された状態が長く続いていました。


このことを踏まえ、高級酒をめぐっての市場にある特徴が出たと表社長は分析します。

表酒店・表聡太郎社長「コロナは世界が全体ロックダウンした。そのあと一番遅く復活したのが日本と中国で欧米が先に復活したということで、ドンペリは全部欧米のほうに2021年、2022年に流れてしまった。品不足になってしまった結果、日本の仕入れの値段が高騰していった」

表酒店・表聡太郎社長

コロナ禍が落ち着き、日本でも徐々にドンペリの流通は戻りつつあるもののコロナ前のようにはいっていません。現在は比較的安価な種類のシャンパンが売れているということです。

表酒店・表聡太郎社長「販売を欧米から日本に戻そうとしているんだけど、結局円安が進んだので、なかなか向こうの方も『値上げしなければ日本には卸さないよ』ということで値段が上がっていったということじゃないかな。メーカーから聞くとそういう話になっている」

コロナ明けの遅れと記録的な円安、輸入品の販売をめぐる逆風は決して小さくありませんが、ドンペリが消費される現場はうつむいているばかりではないようです。