熊本市電が5月2日、新たに運行トラブルを起こしていたことがわかりました。運行トラブルは今年で4回目です。
熊本市交通局によりますと5月2日の午前6時半ごろ、健軍町(けんぐんまち)行きの市電が上熊本(かみくまもと)駅を出発する際、運転士が赤信号を見落として出発。
さらにポイントが切り替えられていなかったことで、誤って車庫側に約9メートル侵入しました。

乗客4人と乗員2人にけがはありませんでした。
市交通局は、上熊本駅近くの事務所にいる担当者が信号やレールの切り替えを忘れ、運転士も確認を怠ったことが原因としています。
市交通局からきのう(5月7日)、報告を受けた九州運輸局は、「誤進入した約10メートル先には別の車両が停車していて、衝突の恐れもあった」として、報告対象の「インシデント」にあたると判断しました。
熊本市電では今年2月、走行中の市電のドアが突然開くトラブルが2回続くなど国が「重大インシデント」や「インシデント」と認定したケースが相次いでいて、今回で4回目です。

また市交通局は、今回のトラブルを発生から6日経ったきょう(5月8日)になってようやく公表しましたが、市交通局は「連休中で公表が遅れたのは認識が甘かった」と述べました。
市交通局では、今年2月のトラブルの際も、同様に発生から7日後になってようやく公表していました。
相次ぐトラブルを受け、市交通局は、再発防止のため、5月中にも外部有識者による第三者委員会を設置します。
市はこの委員会に年内にも報告書を取りまとめてもらう予定です。