バレーボールの女子日本代表がネーションズリーグ(5月16日~トルコ、マカオ、日本)を前にアメリカで合宿(現地7日まで)を行っている。東京五輪金メダルのアメリカ代表と練習試合を行う等、チームスローガンである<ONE TEAM ONE DREAM>へチームを最終進化させる。

キャプテン古賀 紗理那(27)も「対海外をすごく意識できるので (点の)決め方や勝ち方を見つける、とてもいい機会」とチームとしての成長を意識する。
「五輪本大会よりも五輪出場権を獲得する方がはるかにプレッシャー」
女子日本代表はパリ五輪の出場権を獲得しておらず、五輪出場にはネーションズリーグの結果が重要となる。現時点では、開催国のフランスのほか、ドミニカ共和国、セルビア、トルコ、ブラジル、アメリカ、ポーランドが出場を決めていて、残りの5枠はネーションズリーグ女子予選ラウンド終了時の世界ランキングによって決定する。世界ランキングが<アジアの最上位※アジア勢、アフリカ勢で必ず1チーム出場>か<出場権未獲得の国の上位3番手以内>でパリ五輪の出場権を与えられる。6月12日からの予選ラウンド最終週は福岡・北九州で開催される。
去年のパリオリンピック予選で出場枠獲得(上位2か国に入れず3位)を逃した女子日本代表は次なる舞台へ指揮官の眞鍋政義(60)は「五輪本大会よりも五輪出場権を獲得する方がはるかにプレッシャー。自分たちを信じてプレーするしかない。」と厳しい戦いを想定する。
セリエA経験で石川真佑が一目を置かれる存在に
高さと技術を兼ね備えた最強チーム・アメリカとの練習試合を通して、注目されている次世代エースが石川真佑である。東京五輪でMVPに輝いたアメリカ代表のジョーダン・ラーソン(37)も「彼女は素晴らしい選手で高いポテンシャルを持っている」と一目を置く。

石川を成長させたのは25年ぶりに予選敗退となった2021年の東京五輪だった。最後に勝ちきれなかった悔しい経験が海外挑戦を意識させるきっかけとなり、海外のトップ選手が集う最高峰のリーグ、イタリア・セリエAが一番成長できる場だと感じ、去年10月より新天地イル・ビゾンテ・フィレンツェに移籍した。

イタリアでは男子日本代表キャプテンで兄の石川祐希(28)もここまで9シーズンを戦っていて、近くに家族がいるのも心強かった。確かな成長を自身も感じていた。
石川真佑:
(攻撃の)選択肢を増やそうっていうのは意識して取り組んでいて、イタリアに来てから日本にいる時よりもその選択肢は増えてるところはあります。