アフリカ南東部の島国マダガスカル。バオバブの木やワオキツネザル…、動植物のおよそ9割が固有種で、その雄大な自然を目当てに世界中から観光客が訪れます。
一方で、世界で最も貧しい国の1つとも言われていて、特に南部ではある深刻な問題が。
こちらはアンドラノンダンボにある採掘場。上から見てみるといたる所に「穴」が点在しています。そこでは…
ヴァリスタさん
「いつも何も使わず下に降ります」
15歳のヴァリスタさん。10メートル以上の深さの穴へ慣れた様子で降りていきます。そして、頭に付けたライトを頼りに作業を始めました。
ヴァリスタさん
「これがマイカ」
採っているのは「マイカ」と呼ばれる鉱物。ヴァリスタさんは、このマイカを採掘するため、11歳のころから毎日9時間以上も採掘場で過ごしています。
記者
「身体をよじりながら、ほぼ身動きとれない場所。こうやって削られて、どんどん不安定になっているので、いつ崩落してもおかしくない状況です」
こうした危険な環境で採掘されたマイカ。誰がどのように使っているのでしょうか。
輸出会社の代表
「マイカはパウダー状にされて化粧品に使われます」
光沢感を出すマイカ。化粧品の成分に欠かすことができないほか、スマートフォンの画面や自動車の塗装にも使われていて、日本を含む先進国へ輸出されているのです。
採掘場で目立つのは子どもたちの姿。命を落とすことも珍しくない現場に子どもたちがなぜ駆り出されているのか。
ヴァリスタさん
「食べ物を買うお金すらありません。ご飯を食べることもできず、選択肢がないのです」
気候変動の影響で生活を支えていた農業が衰退。子どもを含め、家族総出でマイカを採掘することだけが生き延びる手段だといいます。
私たちの日用品の裏に存在する児童労働。こうした事態に世界では、企業が原料を仕入れる際、人権侵害に関わったものを排除しようという動きが進んでいます。
イギリス発の化粧品ブランド「LUSH」も、その1つです。
LUSH ギャビー・ルドルフさん
「私たちには、合成のマイカへと移行する以外の選択肢はありませんでした」
供給されるまでのルートが複雑なマイカ。児童労働があったという事実がうやむやになってしまうといいます。そこで「LUSH」は独自に開発した合成マイカを使うことにし、供給網から児童労働を排除したのです。
LUSH ギャビー・ルドルフさん
「私たちはみな自分の選択と、その影響を考える責任があります」
私たちの暮らしにつながる子どもたちの過酷な現実に目を向ける時が来ています。
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