違法な「売買サイト」も 無責任な飼育放棄なぜ減らない?

インフレの影響で、保護された動物を引き取る人も減っているといいます。さらに、別の問題を挙げる人も。

動物愛護団体 マリー・ヴィニョーさん
「フリマサイトを見たら衝撃ですよ、とんでもない数です」

フランスでは、インターネット上で犬や猫の譲り渡しを呼びかけることが出来ます。このポメラニアンは、2900ユーロ=日本円でおよそ49万円で売られていました。

犬や猫は、生後数か月以内に行政への登録が義務付けられていますが、動物愛護団体のヴィニョーさんがあるサイトを見てみると、死んだ猫の登録番号で出されているものもありました。

行政の登録上は、存在していない犬や猫が出回っているというのです。行政の検索システムで入力してみると、2021年5月28日に死んだ猫の番号もありました。

動物愛護団体 マリー・ヴィニョーさん
「登録されていないペットは、法律上は存在していないのも同然で、飼う人は何の責任も取らなくて済みます。悪質なケースでは、闇業者も存在するんです」

ヴィニョーさんは今年に入ってからも5935件の違法な掲載があり、無責任な飼育放棄につながっていると主張。

サイトの運営会社が法律で定められたチェックを怠ったとして、刑事と民事の両方で責任追及しています。

ペットの飼育放棄対策として注目を浴びた「フランスの犬や猫の店頭販売禁止」。まだ目に見える結果が出ない中、さらなる対策が求められています。