東京パラリンピックで女子マラソン金メダリストの道下美里(みちした・みさと)選手。

多くの市民が憩う福岡県の大濠公園を練習の拠点にしています。

今年、フランスのパリで開催されるパラリンピックに出場するためには、ブラインドマラソンの世界ランキングで最低でも6位以内に入る必要がありますが、道下さんは4月20日時点で、8位でした。

パリへの切符を獲得できるのでしょうか。

目指すのは優勝ではなく記録


21日、茨城県で開かれた、「かすみがうらマラソン兼国際ブラインドマラソン」には1万人を超えるランナーが参加しました。

道下さんが目指すのは優勝ではなく、あくまで記録。目標タイムは3時間5分を切ることです。

東京パラリンピックから3年今年47歳となり仲間と再び目指す世界の頂!夢舞台への切符をつかむことができるでしょうか?

「チーム道下」と練習を重ねて

道下さんはこの日も福岡市の大濠公園へ。10年以上練習を重ねているホームグランドです。

道下美里選手
「この1週間ですごく暑くなってきたので、ちょっと暑さにやられている感じはあります」

道下さんは小学4年生で角膜の病気を患い、今は左目でモノの輪郭や色をわずかに感じ取れるほど。

そのため、練習には常に人の助けが必要です。大濠公園では10人ほどのランナーが「チーム道下」として伴走者を務めています。

伴走者
「私は道下さんと走りの話はほとんどしないんですよね」道下美里選手「私のグチをいつも聞いてくれる」


道下さんが走ることを始めたのは、25歳の時。きっかけは、やせたいというダイエット目的。それから、練習を重ね2016年のリオパラリンピックでは銀メダル、

そして、44歳で迎えた2021年の東京パラリンピックでは悲願の金メダルを獲得しました。

年齢に伴う体の変化

それから3年が経ち、現在は47歳。年齢に伴う体の変化から目をそらすことができなくなりました。

道下美里選手
「この3年間の中で私2回故障をしたんですよね。むちゃをしたら壊れるなという感じは正直あるので、その辺のところを、今の自分にベストな選択は何だとというのを考えながらやっている感じです」

その中で特に力を入れているのがウエイトトレーニングです。体の状態を管理してくれるトレーナーとともに筋力の維持にかける時間を増やしました。


道下美里選手
「自分の体と相談しながら、考え続けながらトレーニングをできた感じで、そういう意味では自分と向き合ってきて、心が強くなってきたのかなっていう風に思うのですが」

大会前日、レースの舞台、茨城県土浦市。

道下さんの両隣にいるのが、レースの前半と後半で伴走者を務める志田さんと青山さん。

東京パラリンピックを走った「チーム道下」ですが今回の大会は3人で走るわけではないと言います。

伴走者・志田淳さん
「道下選手は支えてくださる伴走者がたくさんいらっしゃるし、そういう皆さんの思いをのせて僕は伴走しているというところは忘れずに、パリにつながるレースができればと思っています」
道下美里選手
「誰一人パリに行かないなんて話はでないですもんね。」
伴走者・志田淳さん
「みんなお土産リストを考えています。」

道下美里選手
「パリ行くけんねってそのプランをみんな立てているところなので、私が行かなきゃ話にならない」