「ソバ栽培の1年目はさ、地震のあと稲が作れないから田んぼが『もったいないね』というので始まった」

稲作が盛んだった旧川口町地域では、最大震度7が襲った2004年の中越地震で多くの田んぼがひび割れ、農機具も壊れるなどの大きな打撃を受けました。

「コメが駄目なら、ソバの栽培はどうだろう?」

落ち込む農家にそう声を掛けたのが、災害ボランティアとして当時栃木県から来ていた青木秀子さん。
今も仲間とともに川口地域に足を運び、地元の人と交流を続けています。

「都会と違って中山間地域なので、地域のつながりが強いと思う。地域のみんなで助け合ってやっていこうという、気合や気持ちがあったからこそ、ここまできたのかなと。もう第二の故郷のような感じで、里帰りに来ているような気持ち…」

青木さんたちには、あちらこちらから「お帰り」の声が掛かりました。