2023年10月13日に新潟県柏崎市の柏崎市消防署の消防士が訓練中におぼれて死亡した事故で、柏崎市は23日、柏崎消防本部と消防署の統括責任者に対して管理監督責任を怠ったとして懲戒処分を行ったと発表しました。
この事故をめぐっては事故調査委員会が報告書をまとめ、22日に柏崎市消防本部に提出していました。報告書では、亡くなった消防士が潜水中に激しい心理的パニックとなり、意識を失っておぼれたと考えられると結論づけました。そして事故の背景として、安全より効率を優先する環境があったと指摘し「安全最優先の共通認識を徹底する必要がある」していました。
柏崎市はこの報告書の中で消防組織における管理体制などの問題点が指摘されたことから、消防本部と消防署を統括する責任者に対して管理監督責任を怠ったものとして、柏崎市消防本部の部長級男性職員(50代)を減給1/10 3か月の処分に。そして柏崎市消防署の課長級男性職員(50代)を戒告処分としました。処分は23日付けだということです。
柏崎市の桜井雅浩市長は「事故が発生し、結果としてかけがえのない命が失われてしまったことは、誠に遺憾であり重く受け止めております。改めて故人のご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご遺族の方にお悔み申し上げます。
再びこのような事故を発生させることがないよう、安全管理体制等を見直し、組織的な管理体制の一層の強化に努めてまいります。
本来、市民の生命・安全を守るべき消防組織への信頼を著しく損ねる事態を招いたことについて、市民の皆様にお詫び申し上げるとともに、信頼回復に全力で取り組んでまいります。また、ご遺族に対しましては、引き続き誠心誠意対応してまいります」とコメントしています。