放射線影響研究所は、被爆の遺伝的影響を調べるための被爆者と二世のゲノム解析について、20日長崎市民に向けた初めての説明会を開催しました。

日米共同研究機関である放影研。被爆者と二世903家族のゲノム=全遺伝情報を解析し遺伝的影響を調べる考えを示しています。


およそ100人が参加し「市民講座」として開かれた20日の説明会で、放影研はこれまでも進めてきた被爆者の遺伝子情報の解析からは原爆放射線の遺伝的影響があることは認められていないこと、今回予定している研究では技術の進歩により安価で使えるようになった解析機械を使用し、新たに被爆線量に着目して爆心地から1.4キロ以内にいた1000mGy以上の高線量被爆者と10mGy以下の低線量被爆者のゲノムを比較検討していくことなどが説明されました。また倫理的・法律的・社会的観点を踏まえおよそ9年かけて準備を進めてきたことなどにも触れ、研究への理解を求めました。


放射線影響研究所分子生物科学部分子遺伝学研究室・内村有邦室長は「将来どのように放射線と付き合っていくかを考える上で非常に重要な一つの基礎データになると考えている」と研究の意義を話しました。

ゲノム解析の着手時期は未定で放影研は開始から7年程度かかる見通しを示しており、市民の理解も得ながら進めていきたいとしています。