「大山は下半身の状態が本調子じゃないんだと思う」
―――阪神は4月9~14日に試合がありましたが、試合後の岡田監督の囲み会見がありませんでしたね?
「新聞にコメントが載っていないのは僕も気になっていました。何があったかわかりませんが、コメントってファンの方が読むものなんですよ。ファンの方に対するメッセージなので、何があったかわかりませんけど、監督はコメントをするべきだと僕は思います。16日の巨人戦から、ぜひ監督はコメントをよろしくお願いします」
―――その9~14日の試合を振り返りますと、2勝3敗1分けでした。去年は全試合で4番を務めた大山選手は、14日の試合では5番で出場もヒットなし。今シーズン、現在、打率は1割6分7厘で、ホームランはまだありません。掛布さんも4番バッターでしたが、4番のバッターが5番になるというのはどういった心境ですか?
「今の大山の状態を考えますと、素直に受け入れていると思います。ただ、すごく悔しいと思います。また4番に返り咲くという気持ちでやるのはわかるんですけど、それが力みにならなければいいなと。今の大山のバッティングの状態を見ていると、下半身の状態が本調子じゃないんだと思うんですね。ですから、左足を上げたときに軸足である右足に体重が乗り切らないんだと思うんです。乗り切らない体重に対して、力強く振りたいという気持ちがありますから、上体で振りにいくわけですよ。だから、球場のセンターカメラから大山の背番号3という数字が丸見えなくらい、上体をひねってしまうんですね。これだけ上体をひねると、インコースのボールは見えません。なので、大山自体が、もう少し左の肩を、ピッチャーに向けてステップするぐらいにしないと。今の大山の左の肩は、1塁ベンチの方を向いていますよ。背番号3が見えすぎてしまっているんですね。それだけ下半身に力がない、そういう自分の状態を感じているので、上体だけで打っていってしまっている。あれだけ左の肩が入れば、やっぱり開いてしまうんですね。閉まったものは開くしかないんです」
―――大山選手が一度休むというのは?やはりチームに与える影響が大きい?
「岡田監督が、このチームの4番は大山だと、大山の周りには選手が集まってくると、そういう存在が1軍のベンチからいなくなるっていうのは避けたいというような気持ちもあるんじゃないですかね」
―――その4番に座った佐藤選手にしたらチャンスなのでは?
「チャンスですから、この4番を打つチャンスを佐藤はものにしなきゃいけないんですよ。だから14日のゲームで、1本でもヒットを打てばですね、大山も楽になるんですよ。4番の佐藤が打たないことによって、5番の大山がまた責任を感じるわけですよ。佐藤に4番を打たせてしまった自分が申し訳ないって気持ちになるじゃないですか。だから、佐藤が4番でヒットやホームランを1本でも打ってくれれば、大山自身は5番でじっくり自分の調整をするようなバッティングができるんですけど、4番の佐藤がああいう状態だと、4番でも5番でも大山が決めにいかなければいけないという気持ちになるんですね。そうなるとなおさら肩が入っていくわけです。バットのトップの位置が決まれば…復調のきっかけをつかむと思います」














