バブル期、別荘地として隆盛を極めたものの、その後別荘の多くが「廃墟」になった島があります。岡山県備前市の鴻島(こうじま)です。

しかし、近年廃墟が減り、島に移り住む人も増えているといいます。一体なにが?その背景を取材しました。

移住者が増える瀬戸内の小さな島・鴻島 なぜ人気?

満開の桜の下。島の住民らが集まり宴です。ここにいる多くの人が「島生まれ」ではありません。

(住民)
「兵庫県から移住して来ました」
「京都からです」
「私は中国の湖北省の都市から来ました。とても楽しいです」

日生の港から定期便でおよそ15分。備前市の鴻島です。【画像①②】のように絶壁に建物が立ち並ぶ、不思議な景観。ここに、近年移り住む人が増えているといいます。

【画像①】島の断崖絶壁に何軒もの別荘が
【画像②】そのほとんどがバブル期に建てられたもの

(中島康徳さん)
「ここですね。わが家です」

兵庫県から移住した中島さん夫婦です。最初は、自分たちの「秘密基地」がほしいと、別荘としてこの家(【画像③④⑤】)を購入したといいます。

【画像③】中島さんの「秘密基地」

島にはタヌキも生息しています。
取材中にみかけたタヌキに、中島さんは声をかけました。
自然豊かなところが気に入り、去年住民票を移したといいます。

(中島愛華さん)
「ここに来て初めてタヌキを見た。すごく可愛いなと思って」

豊かな自然と共に、ある「要素」も中島さんの別荘購入を後押ししたといいます。