「困っているのは女性だけではないですよ」

そう教えてくれたのは、県内の高齢者福祉施設に関わる男性。「女性はもちろん男性職員が触られるということも日常的にあります」

さらにこう続けた。「いい関係がいい介護につながると考えてしまう。だから言えない。まじめな人ほどがまんする気がする」

医療関係者や福祉関係者の中にもセクハラに悩む人たちがいる。

75歳の男の不同意わいせつ裁判。被害を受けた23歳の理学療法士の女性は、夢をかなえて職場で働き始めたばかりだったが、たった半年で適応障害と診断され休職している。

がんばろうと思った矢先だったからこそ、心の逃げ場がなかったのかもしれない。

この裁判の判決は26日に山形地裁で言い渡される。