控訴したのは、裁判の長期化を理由に断念した1人を除く原告143人です。

この裁判は、水俣病の症状があるものの水俣病特別措置法に基づく救済の対象とされなかったと訴える熊本県や鹿児島県の住民1400人が、国と県、原因企業チッソに1人当たり450万円の損害賠償を求めているものです。

3月22日、熊本地裁はこのうち144人について全員の訴えを退けました。

弁護団は控訴の理由として、法廷で証言した医師が作成した「共通診断書」よりも作成者が分からない黒塗りの「検診録(けんしんろく)」の信用性を裁判所が認めたことなどを挙げています。

原告弁護団 寺内大介弁護士「診断書の評価の誤りを改めて福岡高等裁判所で問いただしたい」

また、25人が水俣病と認められながら損害賠償の請求権がなくなる除斥(じょせき)期間が適用されたことについても「時の経過による被害者の切り捨ては不当」だと主張しています。