10年前には愛知県でも悲劇が…専門家「避雷針があれば安全、ではない」


過去には、愛知県扶桑町でも高校の野球の練習試合で悲劇が。
2014年8月の午後、激しい雨で試合は一時中断。
5分ほどで晴れ間が見えてきたので、試合は再開しました。
ところがピッチャーが投げた瞬間、ドンという音とともに落雷、ピッチャーとサードの生徒がともに倒れました。
サードの生徒はすぐにたち上がりましたが、ピッチャーの生徒は心肺停止の状態で病院に搬送され、その後、死亡が確認されました。
高校のグラウンドの周りには12本の避雷針がありましたが、命が失われました。
3日の宮崎の高校での落雷について、専門家に聞きました。
(電力中央研究所 齋藤幹久上席研究員)
Q何の予兆もなく雷が落ちることはある?
「(雷雲までの距離が)10Kmを超えると音とか光は感知しづらいんですが、雷自体は、雷雲から10km横方向に伸びて落ちるということがまれにあるので、今回はそういった例かなと考えている」
Qそもそも雷とはどんなもの?
「雲の中に電気がたまってそれが落ちたもの。電圧にしたら3億ボルト、数億ボルトと言われておりまして、非常に高い電圧で電気が流れる現象です」
これは雷の性質を示した実験映像です。
木に落ちた雷が人に飛び移ったり、地面を伝って流れてくることがあり、危険だといいます。


また、この映像では雷のすさまじい威力が分かります!
2個積み重ねたコンクリートブロックが、木っ端みじんです!
(電力中央研究所 齋藤幹久上席研究員)
「避雷針があるからそこに100%落ちないかというとそんなことはない。避雷針は周囲に落ちる可能性を下げるだけのものなので、避雷針があったからといって周りが安全というわけではない。より安全なところに移動するのがいい」