新型コロナの感染拡大、各地で医療体制が危機的な状態になってきています。限りある医療を「重症化リスクの高い人」に届けるため、神奈川県では医師の診察なしで「陽性」の認定ができる制度があります。医療のひっ迫を防ぐ新たな対策に迫ります。

■医師の診断なしで“自ら療養” 神奈川 医療ひっ迫を防ぐため

山内あゆキャスター:
医療体制は危機的な状況になっていますが、感染者はまだ減っていません。7月29日の1都3県で見ていきます。


・東京 3万6814人
・埼玉 1万3155人(過去最多)
・千葉 1万386人
・神奈川 1万3234人 ※自主療養は含まず

ただ神奈川について、実は「自主療養は含まず」というただし書きがあります。「自主療養」というのは一体どういうものなのかを見ていきます。

「自主療養」というのは、神奈川県独自の制度です。

「自主療養届出制度」
抗原検査キットなどで陽性が判明した場合、医療機関の診察なしに自ら療養する制度

「医療機関の診察なしに」というところが、他の自治体と違うところです。ただ、対象というのは限られています。誰でも申請することができるわけではありません。


「自主療養届出制度」:対象は“低リスクの人”
・2歳~39歳の若い世代 
・重症化リスクのない40歳~64歳
・妊娠していない人

それ以外の人は、医療機関でちゃんと陽性を判定しなければいけないということです。

黒岩 祐治 神奈川県知事(7月27日)
「重要なのは、これ以上の医療のひっ迫を何としても避けること、感染が疑われる場合は、まずは『自主療養届出制度』の活用を検討していただきたい。企業・学校などは陽性証明のための医療機関の受診は求めず、休暇を認めていただきたい」