静岡県の川勝知事が、“職業差別”ともとれる発言で、釈明会見を開きました。知事は辞職を表明しましたが、県民からは憤りの声が上がっています。

「メディアのハラスメント」“職業差別”発言の釈明会見で突然の辞職宣言

静岡県知事から飛び出した突然の辞職宣言に会見は騒然となりました。

静岡県 川勝平太知事
「6月の議会をもってこの職を辞そうと思っています。以上です」

記者
「ちょっと、待って待って…」
「説明すべきじゃないんですか。おかしいですよ」

説明を求める記者らを振り切り知事室に入っていきました。発端は4月1日に行われた入庁式での訓示でした。

川勝知事
「県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違って、基本的に皆さま方は頭脳・知性の高い方たちです

職業差別とも受け取れる内容に批判が噴出。

SNSの声
「野菜を作るのも牛の世話も知性必要だぞ!!」
「どんな仕事も価値があるのに、職業差別は悲しいです」

辞職宣言はこの発言に対する釈明会見の中で飛び出したものでした。

川勝知事
「(Q.発言の真意は?)商業差別は皆無です。何か問題発言があったかのごとき状況になって、本当に驚いている」

川勝知事は職業差別ではないとした上で、発言が切り取られたものだと主張しました。

川勝知事
「野菜に関わる仕事をしている人たちや酪農の仕事をしている人たちと、職種が違うということを言っただけ。もしそのことで不愉快な思いをされたのであれば誠に申し訳なく思う。(Q.この発言は不適切ではないと?)不適切ではないと思いますが、一部そこだけ取れば、皆さんがおっしゃっているような職業差別に落とし込むことができる発言だったかも」

川勝知事
「(Q.県民の方からは『農業・畜産に携わる人の知性が低いということですか?』、『おごった考えですね』という声が多数届いています)それは読売新聞の報道のせいだと思っています」

こうした知事の説明に、県内でみかん農家を営む男性は…

静岡県内でみかん農家経営・伊藤さん
「バカにしているような発言だと感じました。静岡県は農業者も多いし、製造業も多い。役人さんが偉くて民間人は下だみたいな感じに思っているのかなと。相変わらず、失言に対する川勝さん流の言い訳だけをして、自分の間違えを認めないのか、分かっていないのか、どうしようもない人だなと」