能登半島地震の際の津波の対応について課題を整理して検証するため、新潟県 上越市が住民との意見交換会を開催しました。市民からは、高齢者や支援が必要な人の避難について不安の声が挙がりました。

意見交換会には上越市の直江津地区の町内会長や町内会の防災担当者ら住民およそ50人が参加しました。議題の一つになったのが「津波からの住民避難の在り方」です。

能登半島地震で津波に襲われた上越市。専門家の分析では2メートルほどの津波が押し寄せたとみられ、住宅15棟が浸水被害を受けました。

また、気象庁の調査によりますと陸地に押し寄せた津波の高さ=「遡上高」は全国で一番高い5.8メートルを観測しました。

これを受け、上越市は当時の住民の行動や対応を聞き課題を整理・検証したうえで避難計画の見直しなどに反映させようと意見交換会を開きました
【参加者は】「高齢者、老々介護の人たち。若い人がいないときに徒歩で避難するのが基本ですと言われても徒歩で避難できる人何人もいません」

【参加者は】「避難訓練の時に要支援者には町内の役員が付くと決めていたんですが町内の役員はつけません。町内の皆さんに火を消して逃げてと指示を出しながら逃げましたのでそこまで手が回りませんでした」

市民からは、高齢者や支援が必要な人の避難について不安の声が挙がりました。
【参加者は】「あす(災害が)あるかもわかりません。それがまた同じ失敗できるわけないので早急に何でもやらなきゃいけないと思っています」

上越市はできることからすぐに取り組み、避難の方法などは地域住民らと協議しながら決めていきたいとしています。