【国際線も再開へ】
今年の6月、1か月間の観光客数は44万8500人。コロナ禍前の19年の約半数ですが、去年6月と比べると2.7倍に増加しています。7月、8月も予約は好調で、昨年の2倍以上になる見通しです。
さらに8月2日には2年4か月ぶりに那覇空港の国際線が再開される予定です。
再開されるのは韓国の格安航空会社・ティーウェイ航空の仁川国際空港と那覇空港を結ぶ便で、週3回(火・木・日)、各曜日1往復で予定されています。(⇒末尾に追記あり)

沖縄観光は“回復”に向けて歩み出しているといえます。そうした中での今回の感染第7波です。
観光業界が回復への起爆剤と期待していた、国の「全国旅行支援」は7月スタート予定だったのが、第7波を受け延期に。
こうした中、ホテル・旅行会社・レンタカー会社など観光事業者が7月20日県庁前で集会を開きました。
コロナ禍の渡航自粛要請など社会経済活動の制限によって観光事業者に深刻な損害が出ているとして県に対し協力金の支給や経営支援を求め、「補償のない行動制限には断固反対」などと声を上げました。

これまでも沖縄観光は「海洋博不況」や「911風評被害」などで度々打撃を受けてきましたが、コロナ禍の影響は比較にならないほど深刻です。
飲食業には協力金が支払われてきたのに、県のリーディング産業である観光業には「損失補償が行われていない」「取り残されている」と訴え、手を差し伸べるよう求めています。
【改めての感染対策の呼びかけ】
難しいかじ取りを迫られる中、玉城知事は28日に開いた会見で県内の感染状況について
「現在、県内ではいつどこで誰が感染してもおかしくない状況にあります。また、一般医療を含めた救急医療が制限された状況であることを強く認識をしていただきたいと思います」
と述べ発熱などの症状がある場合は重症化リスクの高い人と会わないことや屋内ではマスクを着用するよう改めて感染対策を徹底するよう呼びかけました。

【検査結果を待たずにー】
また保育園などで感染者が出た場合、接触した児童や職員を対象にPCR検査を行っていますが、今後は症状がなければ検査結果が出ていなくても登園を可能とすることも検討しており、来週にも新たな方針を発表するとしています。
【第7波のピークいまだ見えないなかー】
前出の県立北部病院 永田恵蔵医師は「今の状況で経済活動を止めない理由もあると思うが、亡くなっていく方とか医療を受けられない方たちが出てくるというのを言わないまま、『ただ経済活動をやりましょう』といっているのは、なんかおかしいなと思います」と語っていました。
第7波のピークはいまだ見えませんが、7月28日奈良県で開かれた全国知事会では社会経済への影響を考慮し、新型コロナの感染症法上の分類を現在の2類相当から引き下げるよう求める声も上がりましたが、29日後藤厚生労働大臣は見直しに否定的な考えを示しています。
コロナ禍で迎えた3度目の夏は大きな転換点となるのでしょうか。
【※7月30日追記】7月30日の沖縄の新規感染者は過去最高の5,762人で累計の感染者は354,401となり、35万人を超えました。
【※8月10日追記】8月9日。沖縄の感染者が累計で40万人を超えました。9日の新規感染者は4,289人で4日連続で減少していますが、同日玉城知事は「ピークアウトしているとはいえない」との考えを示しています。
また8月2日から運行を再開した韓国のティーウェイ航空は感染拡大を受け、16日から再び運休とする予定。2週のみの”運行再開”に。
【※8月23日追記】8月23日、累計の感染者数が45万2590人となり、45万人を超えました。
一方で3月25日から続いてた「人口比の新規感染者数が全国ワースト」の状態を8月19日にようやく脱しました。